神世政変の真実 更なる仮説

何を契機に始まったか

ここに語るのは推理仮説であり、筆者の独自に辿り着いた見解であり、あるいは創作物語であるにすぎない。このため、一般のどなたにも信じてもらう必要がなく、協力の申し出も辞退する次第である。

ウシトラノコンシンのこと 
国常立神の封印のことを知る

大本教でいうウシトラノコンシンとは国常立神のことという。私が大本教系MOAの信者女性から聞いたに拠ると、その神は神世を束ねていた総帥だったらしいが、部下の神々の間ではあまりに執政が厳格であるため、嫌われていたという。あるとき、ついに邪な神々が謀反を起こし、国常立神を暗殺して奥様の豊雲野神とともにそれぞれ身体をばらばらにして地中に埋めてしまったのだという。

彼女はなおも言う。国常立神の遺体は北海道の芦別岳、豊雲野神は逆方向の喜界島の地中に埋められ、煎り豆に花が咲くまでは出てはならないという封印呪詛が掛けられているという。
善良そうな神世にあってもこんなことがあるのかという、あまりにもひどい話を私は聞いてしまった。この彼女は真剣に言う。何とかお助けしたいんだと。彼女は若い頃からの詩集に、それらしい決意を示していた。

信者でもない私に何ができるかとは、ふつう思うはずだが、私は彼女に請われるまま、彼女の開運のために、ある不思議な青年の役をすることになった。
その話とは、彼女が10歳の頃に毎夜の夢に出てきた移情閣にまつわるもので、彼女は何者かの追っ手に追われて、必ず移情閣に辿り着くのだが、扉がいつのときも開いておらず、夢が覚めのだという。
あるとき、ついに何者が追ってきているのかを調べるべく後ろを振り返った。すると大きな鬼がいて、「お前は偽者だ」と言ったという。ところが彼女は咄嗟に「私は本物よ」と言い返した。すると鬼は消え去り、そのとき初めて建物の扉が開いていた。逃げ込むようにして扉を閉めたところ、今度は扉に鍵が掛かり開かなくなってしまったという。

それからは連夜、真っ暗な中にいて、身体を触る何者かに襲われたとのこと。そんなあるとき、彼女ははっきりと建物の2階にいると認識しながら、フィラメント電球の灯る下にいたところ、3階から階段を下りるコツコツという音がして青年が現れ、「長い間待たせたね」と言って彼女を抱擁したという。
すると建物の四つの窓が一斉に開いて、外からの陽光が射し込み、二人して窓から飛び出たという。以来、その忌まわしい夢はぴたっとやんだという。

彼女は、一種のトラウマに囚われていた。何かに封印されたような思うようにならない人生の原因は、10歳の頃の夢にあるに違いないと信じていた。彼女はその建物が後に移情閣として現実に存在することを後に知り、あのときの青年も必ずいるに違いないとその後、学業を経て社会人となっていく中、雑踏の中、電車の車中などにそれらしい人物がいないか探したという。

しかし、見つかることはなく、特徴を伝えて捜索に協力してくれそうな女友達が、蓼食う蟲も好き好きやねえと冗談を飛ばすのを尻目に、捜索は続いたという。伊勢正三似の人物。確かに蓼とも言えようか。だが、見つかることなく推移したため、きっとあれは単なる象徴であり、誰でもあのときの青年役をしてくれたら効果は出るのではないかと、大学時代の男友達に身の提供と引き換えに協力させたという。
ところが、間違っていたらしく、彼女は20歳頃に通勤のため駅のプラットフォームにいるとき失神して倒れ、以後10日以上に渡る昏睡状態を病院で過ごしたという。
その間、長い臨死体験のような夢を見て、それでも意識を取り戻したとき、ベッドの傍らに女友達がいて、入院中に彼女に起きた不思議話を教えてくれたという。なんでも、紙と筆を要求し、そこにさらさらと書き付けたのだという。意識を取り戻してそれを見せてもらったところ、西行のみみず書きに似ているように思ったという。ふつうの人では読めないような走り書きのことだ。

彼女は文芸に秀で、その後短歌部門で一躍有名にもなったのだが、それはさておき、彼女の異変を両親が心配して、これは結婚させずに来たことが間違いだったに違いないと、無理やりにも見合いをさせて結婚させてしまった。
ところが相手は体育会系の偉丈夫で、次々と子供を作らせ、やがて職場から持ち帰るはずの給料を自らの消費に充てるなどして家にいれることなく、ついにDVぶりを示すようになり、彼女は極度の断眠状態に置かれて疲労困憊するなか、
ふと見つけた私の開設していたホームページサイトを見て、不思議系の情報発信もしていた私に、悩み相談のようなことをメールで寄越して文通するようになった。
丁寧な回答をしてあげるように心掛けた私に彼女は言う。もしかしたら、あの青年は貴方かもしれない。間違った選択をして今、とんでもない境遇になっている。もう間違っていたとしても諦めがつくから会って、移情閣の青年役をしてほしいと依頼されたのだった。

その日は2000年9月27日だった。秋晴れの日だった。午前11時に明石駅で待っている彼女を車で迎えて、移情閣のある舞子まで行き、移情閣の北にある舞子ビラで食事して、メールで知ったこと以外にも多くを聞きながら、午後1時頃に車を移情閣の駐車場に入れて入館した。記名簿に記入し見学料を支払い、1階、2階と施主の呉錦堂の遺品や書画を見て回った。彼が招いた孫文の銅像もあり、日中の友好を期して付けられた別名が孫文記念館として数か月前に開館していたのだった。
元は少し東の塩屋にあった建物を解体して舞子公園に持ってきて、明石海峡大橋開通の本土側シンボルとして、昔さながらの復元がなされていた。

問題は、彼女の夢があまりにも心霊がかった話だったこと。よって私も移情閣のことはネットで調べてかなりのことを了解して臨んだわけである。やはり中国の風水塔として造られただけに、龍と鳳は欠かせない。八角三層の風水塔は、特に龍をそこに封印するための設備のようである。だから、この彼女はもしかすると龍の化身かもしれないと想像していた。
その2階で私は、昔、祖母が私のことを拝み屋さんに見立ててもらって、最上の松に泊まる鶴だと聞かされていると言えば、彼女は私は亀よと即答してきた。そうか、これはいい。もしかすると貴方の申し出の通りにすれば、鶴と亀が統べることになるかもしれないねと頷き合って、私はではと3階に上がろうとすると、階段は真っ暗、途中に3階は開いていないから上がれないと立て看板に書いてあった。

肝心の青年の居場所がずっと閉ざされていると知ったのはそのときだった。階段の途中から上を見れば、3階も1,2階と合同なため、天井の八辺を飾る墨画としての一枚が外の明りによって「蓬莱第一」の右書きされた墨書として確認できた。
仕方なくも階段の途中から2階に下りるしかなく、夢の中で佇んでいたという場所に立つ彼女に歩み寄り、手を握った。
「これでいいんですか。何ならキスしましょうか」と言うと、「いや、それをするとすぐに分かれる気がするから。これで十分と思います」とのことだった。
それから、彼女を地元近くの駅まで車で送り届けるとき、高速道路上で彼女は、きっと貴方だと思いますと言ってくれた。今回のことはあまりにも不思議なため、何かの験がきっとあるに違いないから、それを待っていましょうということにして別れたのだった。

すると、移情閣で手を取り合ったちょうどその時刻からまる九日、216時間後に鳥取県西部を震源とするM7.4の大地震が発生。後で調べると、その日は新暦で10月6日ながら、旧暦では九月九日でひのととりの日。震源地は鳥取の日野であったため、九という数と火の鳥の暗示された験が出ていることを確認、しかも阪神大震災級ながら死者がゼロという不思議な兆候を思わせていた。

九は大本教の出口なお氏のお筆先の九鬼大隅守にいう古代豪族にも関係する縁数でもある。なんと、彼女は大本教系教団の篤信者でもあり、国祖神の暗殺と封印話は教祖の岡田茂吉氏が語ったという、そこから来ているのだった。
彼女との以後の待ち合わせ場所が九鬼本陣の置かれたという高御位山のすぐ西の鹿嶋神社の境内地になっていることも後になって判明し、この奇遇さには驚くようなことだった。不思議な守護下にあったもようである。

それ以来、彼女は私なら国常立神の救出に助力できると見込んだようである。
私は当時、タクシー運転手で仕事柄物思いにふける時間はふんだんにあった。また隔日勤務ということもあり、当務の翌日は家にいてパソコンに向かって物書きができた。

新神話創作

私はそれより20年前(1980年代)に、古事記の神話部分のみであるが神名解読をしてとてつもない知識情報が盛られていることを知った。そこには古代にあるまじき未来知識と言うべき文物、器材の記載、また超古代の歴史というのかも知れぬ、文明の興亡していく姿が読み取れた。それが実は、今現代の歴史を表わしていることも。そのほうがよほど大事だろう。今の時代は、もしかすれば、神話が誘導してきたのかも知れないのである。

中でも黄泉の国の段は、今がその段のクライマックス部分になっているとも思えるほどに現実化している。超古代の過去にあったことを記しただけなのか。いや、今もそのように歴史は繰り返されているのか。かも知れぬ。古事記=フルコトのフミ。フルとは古、振る、降るで、超古代のことであったり、現代のことであったりと、歴史は繰り返すことや神話の理念が垂迹することを意味する言葉なのだ。つまり、歴史誘導を目論む書になっていること(預言書になっていること)が大事である。

そのことが私は理解できたため、私は古事記という日本のメジャー神話に対して、独自の歴史誘導を試みるべく、マイナーでローカルながら、新神話を書き始めた。それは移情閣、鳥取西部地震のすぐ後からのことである。2000年末頃から、今では神話らしくないような体裁になってしまったが、私の哲学をどんどん織り交ぜて現在に至る。新神話の歴史誘導効果は確かにあると実感している。

メジャーな日本神話として確立して何世紀も経た古事記は、サポート体制が全国八万社にも及ぶ神社の神職によって得られている。彼らが果たして古事記の神話の真意を知っているのかどうか。古語とはいえ日本人なら分かる仕掛けになっているから大丈夫とも思うが、ただ単に心霊能力をそこに掛けて支えるのでは、良くないシナリオでも無闇に実現してしまわないかと心配される。実際、その通りになってきて今があるのだ。

はっきり言って、古事記の神話はイザナギ、イザナミ、天照神、スサノヲらを愚弄している。世の乱れ、質の低さをこれらの神々に起因させている。その結果がもし世相に現れているなら。誰もまさかそのようには思うまいが、私は神話が歴史誘導する可能性を推測していたため、このような旧神話は世の頽廃の原因ではないかとさえ思った。

大本教およびその系統のMOAなどはさらに国祖である国常立神が引退させられ封印されているとさえ言っている。その一環で彼の子孫神が愚弄されているとも思えた。神話は改稿できたはずだが、なぜしない。まるでこれが伝統と言わんばかりに、神々はおちょくられている。そして、不思議なことに、神頼みだけはまめな民族ときている。
日本人一般は知らずにいるのだ。失態を演ずる神々として描かれることにより、失態の傾向を帯びた歴史になっていかざるを得ないことに気付いていないのだ。

神話の作用機序

私は神話の作用機序について推理した。それにより得られたことはこんなことだ。
神々は実は人間界で作られた神話によって条件付けされている。
その神話によって、今度は人間界が条件付けされている。

それを神話的ストーリーにするとこうだ。
人間界で神話が作られると、神世に運ばれて、それが神楽の舞台で神々の舞として演じられる。
すると、神の舞は波動に乗って、理念として垂迹し、それを感知した人々の脳裏に降りて、人々にそれなりの行動を取らせる。その総集として神話の理念が垂迹し地上の歴史となって顕われる、というわけだ。

では、どうして神々が神話によって動かされるのか。その原因を中国の神話故事である封神演戯に求めたのが新神話である。それによれば、神界の上位に仙界があり、仙界こそがそれ以下の界の制御者であることになる。神界にある神々は敗者であり、仙によって支配を受けて、神という位階に封じられていて、仙が規定したルールが適用されている。その決まりが神楽舞いの義務付けだと、そのように仮定して推理していけば、うまくまとまるように思えた。
つまり神々は人間界の管理のために存在する中間管理職のようなことになる。これはけっこう心労を伴う職制であることは一般企業を見ても分かるだろう。

私は当時、日月神示のことはよくは知らなかったが、日月神が記紀神話の創作によって神話の神々に多大な迷惑がかかり、岩戸閉めの状態がもたらされていることを語っているのをごく最近になって知り、私の推理が正しかったことを確認することとなった。

良い神話なら神々も喜んで神楽を舞うだろう。悪い神話なら、心にそぐわない、下界に不幸を招くと分かっていて舞うわけだから、仕事としても嫌なものだ。黄泉の国で死体になってまで采配を奮い、夫を鬼になって追い回すなどといった演戯がイザナミにとって嬉しいものかどうか。イザナギのほうは勇なくも、恐ろしくなり逃げ出す始末。そんなシナリオであれば舞を舞う役者神だって嫌だろう。どうしてもそうならなければならないものなら、省けばよい段だったはずだ。それだけで悪しき効果はなくなるだろうに。

誰の創作なのか?

同型の黄泉帰り神話の中東版では、男神を救出に行った女神により黄泉に下っていた男神は連れ戻されている。まさに女神は英雄として描かれるのに、日本では男女神揃っての黄泉帰りが失敗し、しかも男神は縮み上がって遁走してかろうじて逃げ延びたというみっともない話になっている。イザナギの取った態度こそ、この世界から解脱する行為であることを教唆するものであったとしても、だ。
誰だ? こんな神話にしてしまったのは。古事記神話が中東神話をベースにしていることは解読して分かっている。ならばどうして日本ではこんな風な失敗譚にしたのか。日月神でなくとも、私だって憤る。それが日本の歴史を弱いものにしてきたならなおのこと。一般庶民は何も関心ないし知らない。そして影響だけは被っている。

それが判明した。
時は記紀が編纂されたときなのがむろんであるが、この神話は縁戚を殊更讃え神格化したものだったのである。それはまた同時に、大国による小国の間接支配を目論むものであったことも特筆されるべきだろう。

⇒ 神世政変の真実 更なる仮説 (2)

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